先日、オープンまでの準備期間を利用して神戸にいる兄弟弟子の工房にお邪魔してきました。
12年前、イタリアのフィレンツェにある靴工房で出会い、語学学校に通いながら一緒に修行していました。
当時はお互いお金もなかったので靴工房が終わった後、飲食店でアルバイトし、食費を切り詰めるため、ほとんど外食はできませんでした。
一緒にアンティーク市で靴の道具を探したり、なけなしのお金を使ってフランスまで道具を買いに行ったりととにかく靴中心の生活をしていました。日本の暮らしと比べると決して楽な生活ではありませんでしたが、毎日工房で顔を合わせ、靴作りに切磋琢磨し、今思えば、全てが楽しく、充実した日々でした。
私自身は靴工房と並行して修理工房にも弟子入りし、今は靴修理の道に進みましたが、彼は神戸で自分の店をオープンしてビスポーク職人として活躍しています。
イタリア修行時代に今の自分達の姿は想像もつきませんでしたが、靴職人として頑張っている姿を見ていい刺激になりました。
※写真は工房で作業させてもらっているところです